壮大なビジョン 2
アルバータ州の丘陵地帯に巨大で層の薄い鉱床があるという妄想にとりつかれているというのがその内容です。
その地帯はすでに各石油会社によって掘削され、見捨てられ、その所有者たちに無価値と判断されたガス油田です。
もしエネルギー価格が倍に上がりでもすれば、量はわずかにしても常に一定量を産出できるから引き合うと考えられてはいますが、その見通しは暗かったのです。
ついにカー・マギー社はマスターズをアメリカに呼び戻し、オクラホマ市で広々としたデスクを与え、別の仕事につかせたのです。
部下に対するディーン・マギーの忍耐もそれまでだったのです。
しかし、アルバータでの仕事を失敗と認めて天然ガスの大きな鉱脈を当てる夢を諦めるくらいなら会社を罷めると、マスターズはディーン・マギーに言いました。
彼はカナダ人の同僚、ジム・グレイを(「君も罷めろよ」と)説得して行動を共にし、新しい道を切り開きました。
2人が作った会社が後にさまざまな語り草を残すカナディアン・ハンター・コーポレーションです。
もはや「会社のお抱え地質技師」ではなく、彼ら自身が会社になろうとしていました。
・・・資産はないがアイディアのある会社です。